軽井沢Teacher's Festに出てきました

Nov 4, 2019

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写真は、フェスで作ることができたミッションステートメント。

「予定調和を超え、日常を揺さぶり、驚きのあるオモローを与える、創り出せる俳優、演出家、講師となる。」

どこかで聞いた本のタイトルにあやかったようなステートメントだが、「驚き」を形容するのにもっともしっくりくる言葉を選んだ。
この言葉を作りにきたわけではないが、作れてしまった。
出席した記録を書き留めておきます。

「Teach」というキーワード以外、どういうことをするのかまったくわからない祭り。
集まった人たちの問題意識をシェアし、そこからメニューが決まる。

公式ホームページ には、次のように書かれている。

「TEACHって何だろう?」という根源的な問いについて、講師やファシリテーターを招かずに、参加者が主体的に能動的に参加するKARUIZAWA TEACHER’S FEST.。
​TEACHERは、学校教師だけではなく、何かを伝え、教える人、全ての人の為のフェスティバルです。テーマセッションは、当日、今参加者が気になるトピック、お題を書き出し、上位7つのセッションを決めます。テーマが決まった時点で7つのセッションのファシリテーターを参加者から有志を募り、セッションを進めて頂きます。
​どのテーマが選ばれるか、何をやるかは、当日の参加者次第という!通常の研修会とはひと味もふた味も違う、即興的で新しい学びのフェスティバルです。

そして、実際やってみて、7つのセッションではなかった。
問題意識のシェア、リーダーシップについて、組織や個人のアイデンティティについて、アクティブラーニングについて、場面と思いについて、Teachに関連して使えそうな演劇的手法について。
これらを、しっかりした時間を区切らず、ゆったりと意見交換していく。
誰かがリードすることもあるけど、誰一人置いて行かず、全員で進めることができた。

これは再現できないことであり、再現可能な面もあるなと思いました。
同じメニューはぜったいにできない。次回はきっと参加者は違う。参加者が同じだとしても状態が違っている。
しかし、全員の問題意識のもとで何かを作るというのは、今、ギリギリ達成可能ではないことを達成可能にするという教育効果の非常に高い状態に他ならないのではないかと思います。
これは、Teacherというキーワードで縛ったことによる効果かもしれませんが、来た人の中で教員は半分にも満たず、何らかのTeacherである人、さらにはTeacherというキーワードから外れるけれども興味のある人という、ゆるやかな縛りと十分な多様性があったからこその効果かなと思いました。

ライジングフィールド軽井沢という、キャンプ場でもあり研修所でもある施設だからこその開放感も、そうとう重要だったと思う。
ライジングフィールド社長の森さんが3日間つきっきりで居てくださったのも相当なアドバンテージで、ライジングフィールドの施設を使った体験メニューや、コンサル経験から来る問題意識や解決策について教えてもらえたのもありがたい。
主催者のまんぼさんの思いに呼応した森さんのサービス。
話を聞いていると、森さんの思いに呼応してくれた人がいるからライジングフィールドがある、という過去があるようだ。
だから思いを持った人には呼応したいという気持ちがあるのだろう。

逆に考えると、思いを持つと助けてくれる人がいるということだ。
私は劇団だるいで脚本・演出をしていた時、本当にすさまじい力を貸してくれた。
みんな睡眠時間も削って、私生活も削ってがんばってくれた。
スーパー申し訳ない。
それでも、次の公演があると、みんな手伝ってくれる。
ギャラも出せない。
なんだこのブラック感。本当にすいませんでした。

それでもみんなが手伝ってくれたのは、(私が頼み込んで、仕方なくや、ということもあるとは思うが)私や他の脚本・演出家に思いがあるからだったと思う。
表現したいものがある。それがおもしろいと思っている。それに(完全ではないにしろ)賛同してくれる人たちがいたから公演ができる。

常に思いを持ち続けるのは困難だ。
なんにもしたくない時期の方がきっと多い。
そういうときは、思いを持っている人に、力になりたいと思う。
逆に、思いがあれば、それを出せば、助けてくれる人は必ずいる。
そう勇気付けられたフェスでもあった。

冒頭で書いたミッションステートメントも、思いの強さによる効果も、最初から狙ってきたわけではない。
だが、たまたま成果が得られたかというと、そうでもない。
おそらく、この形式は、いま自分が必要としているものに、なぜか到達できる仕組みだったんだと思う。
とくに私は3日間のフル参加だったということで、到達しやすかったのだろうと思う。

次回からは、主に子供と言われる人たちに対する教育にフォーカスしていくのかなと思った。
私のエゴとして、そこは中心から外れるようなので、ガッツリとした参加にはならないかもしれない。
ただ、いままでの学生生活を思い返してみても、授業がおもしろかったという記憶はほぼないので、それに対する「なんだチキショー!」という気持ちはある。
そういう気持ちと、演劇技術という点で参加できるのかなとは思う。

なんにせよ、非常に刺激を得られたフェスだった。
幸せな3日間だった。
きてよかった。

ここから、また会社と演劇という日常に戻る。
よりポジティブになれると思う。
より腹の底からのエネルギーが後押ししてくれると思う。

自分を見つめ直すこと。
一見、何も生み出さない非効率な時間にも見えるが、じつは全体で見ると相当な効率化になると思う。
いい時間でした。明日からもがんばろう。

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