ふれろ

Dec 22, 2018

劇団綺畸「ふれろ」@駒場小空間 を観てきた。
愛の話だった、と思った。
愛そのもの、というよりも、強い愛を持ってしまった人がその愛を(自分のせいかどうかによらず)失ったことによって、何が起こるのかという芝居だったように思う。
その中でも自責の念をストレートに表現した、熱い芝居だと思った。

序盤、どうしても状況説明が多くて世界に入れなかった。しかし中盤以降の持って行き方がすばらしくて、興味をひかれた。
親と子、妻と夫、友と恋人、人が人を愛するというエネルギーの強さを、強いからこそ起こる悲劇をストレートに見せてもらった。
いい芝居だった。

劇団綺畸は私が学生のときに所属していた団体。
もう卒業して10年以上。
同世代の人たちからは 「まだ観に行ってるのか、恥ずかしくないのか」 みたいなことも言われる。「老害になってないか、気をつけろ」 とも。
恥ずかしい、という気持ちは分からんでもないけど、興味の方が勝つから仕方ない。。。
老害になってるかどうかは、、、ならないように気にはしているが、こればかりは受け取り手の感じ方なので、そうだったらすいません。そっと、外してください。。。

終演後に何人かの役者と話をさせてもらったけど、向上心がすごい。 「感想を聞かせてください」「自分の芝居にどんな課題があると感じたかを教えてください」と言われ、そこまで言ってくれるのなら全力で、と思った。こんなに年の離れた卒業生を先輩として尊重してくれて、ありがたい限りだ。 果たして、現役の力になれたのだろうか。なれるように、いま持っているものの全てを使って、でもコンパクトに伝えたつもり。
逆に、自分の発言や現役の質問から、自分はこんなことを考えているのか/考えられるのかというのもフィードバックになって、これもありがたい限りだ。

帰りに、卒業して2年のOBと少し飲んだ。
いつも相手してもらって、ありがたい限りだ。
芝居の話、芝居と仕事(会社員とか)の話、個人的な話、いい時間だった。

今日もいい日であった。