落語会、1年間の振り返り

Dec 20, 2018

落語会終了。
2018年2月から隔月で始まり、第六回が終わった。
予定していたプログラムを、すべてやりきった。

結論としては、やってよかった。
途中ひどいなと思ったこともあったし、それは美談にしてはならないと思うが、ともかく自分の経験にはなったし、多くのお客様におもしろさを提供できたと思う。

他の公演でも尖ったことをやってきたとは思うが、最低限このレベルまではやる、というセーフティネットを用意した。
それは、お客様に最低限の価値を提供しないと、パフォーマンスとして成立しないという、存在理由をかけた判断だったと理解している。
この落語会ではそれが無い。
安心してお客様も呼べないこともあったし、呼んだところで逆に不快にさせてしまうこともあった。
「信頼できる関係の中で安心して冒険できる」という、私がインプロで原則だと思っていたものがここでは通用しなかった。
作ろうにも、そこに興味のない、もしくは必要としない人の方が多かったように思う。
さりとて、相手を攻撃しようと手ぐすね引いて待っているような敵意が明確にあったわけでもない。個があるだけだった。
強さ、というのか、自信、というのか、気にしない、というのか、ともかく私のチームビルディングは通用しなかった。
それでも個がおもしろいので、公演としてオモローが提供できる。
ありがたいが、今まで集のチカラで公演してきたので、戸惑った。

その中でもできることはやれたかな、と思う。
会社員生活その他で培った調整力を発揮して、10月の芸術祭にはひとつの方向性を示せたように思う。
集まって稽古をやろう、と提案し、何度か実現した。ワークショップにもみんなで参加した。
その効果もあって、方向性が合ったんだと思う。集のチカラが出せた。

個人的な冒険としては、やはり2月、初回。
ひとり即興なんてやったことがなかった。
それをやれと言われ、できるでしょと言われ(大して確信もあるように見えないのに)、なんとかやりきった。
落語を集中して聞いて、そこから自分が何に興味を持ったかについて強いアンテナを張って。そしてその衝動を使って舞台に出た。
お笑いにならなかったこともあったし、落語聞きに来てる客にお笑いを見せないというのは困るともお客様に言われた。それは申し訳ない。
ただ、ひとり即興をやり、何人ものお客様に興味を持って見てもらえたというのは自分の中で大きな成長だった。

ゆうきが途中で入ってくれて、すごく楽になった。
自分ひとりでインプロを作らなくていい、というのが本当に助かった。
ありがたい縁を作ったなあ、と思う。(きっかけは私のぎっくり腰だったわけだが)

落語家の皆様の、「ぜったいにおもしろい」パフォーマンスの中でいったい何ができるんだろうと思っていたが、やれることはあるし、それだけの能力は自分にもあると自信を持てた。
この機会、共演者の皆様、喜んでいただけたお客様、不快にさせてしまったお客様に、申し訳なさと感謝を感じています。

来年は決まってません。やるかもしれないし、やらないかもしれない。
まずは、この機会に恵まれたことに感謝し、Lessons&Learningは心に刻み、今日を終わります。