身上調査書:Web広告出演の準備について
Aug 13, 2020
先日、役者として使ってもらったWeb広告が公開された。
5秒Ver、15秒Ver、1分Verがある。1分Verでも、私の出番は数秒。
その数秒のために、どういう準備をしたのかをメモしておく。
共演者も誰も知らないし、指導者的な人がいるわけではない。その中でどう準備するか。
手探りでやってみたが、仕上がりを見ると自分もけっこういい芝居をしていたので、悪くない準備だったと思う。ちゃんと、その場に存在し、想像の中でリアルに生きられたと思う。忘れないように残しておく。
やった準備は、大別して以下の3つ。
- ニーズ把握
- 対象サービス勉強
- 役柄の身上調査書作成
ひとつずつメモを残します。
ニーズ把握
まずはオンライン打ち合わせにて、先方がどんなポジションでどういうことを期待しているかをメモした。
ここで、先方のやってほしいことについて、なぜそれをやってほしいか、というのを2段階ぐらい深く訊いた。
トヨタ生産方式の「なぜなぜ分析」に近いが、そこまでやるときっと先方は疲れてしまうし自分もよくわからない状態になってしまうので、2段階にした。
サイダス様のビジョンからどうつながっていて、そこにどういう人間の思いがあるかを把握した。
対象サービス勉強
実際に「arata」を使おうと思ったが、チームで活用するものなので、自分ひとりでやってもしょうがない。
しかし画面イメージや売り込みイメージだけでも慣れておくといいなと思ったので、カタログをダウンロードした。
無料でダウンロードできるが、電話番号を入れる欄があったため、サイダス様からニーズ確認の電話があった。
私「あの、すいません、私は特殊な事情でして、その、、、、」
説明すると、ああ、それはそれは、という感じで、温かく対応してくださった。困らせてしまったかもしれない。申し訳ない。
ともかく、これでいくらかのものは習得できたし、当日も少し無理を言って動いているサービスをちょっとだけ触らせてもらった。
撮影中は、ありがたいことに画面のハードコピーをPC上に表示してもらったので、非常に芝居がやりやすかった。
役柄の身上調査書作成
これがメイン。相当時間をかけた。出番直前まで粘った。
その役がどういう人物なのか、項目別に書き込めるフォームを自分で作成し、持っている。
9割はパクリである。
パクリ元は、荒木飛呂彦さんの本。漫画を描く際のノウハウを結集した本があり、そこに掲載されていた「身上調査書」をほぼ利用した。
正直、全項目を埋めるのは無理だった。
しかし、埋められるところから埋めていくだけで、その役柄が少しずつ理解できていく。
役作りのワークである「ホットシーティング」を自分一人でやっている感覚。
このおかげで、共演者とのやりとりもない状況でも、自分の軸を感じながら演じることができたように思う。
撮影当日は、ひとり共演者がいらっしゃった。
國嶌りょう(くにしま りょう)さん。
先に國嶌さんの撮影があった。私のチームの部下ポジションだということが分かっていたため、撮影風景を見ながら身上調査書を追記。部下との関係性について記述を増やした。おかげで、國嶌さん以外の部下についても自分でイメージすることができ、ダジャレ大好きすぎる部下と、すごい成果を出す部下の設定を自分の中で作ることができた。
実際、映像を観てみるとダジャレ大好きすぎる部下ポジション(に勝手にした)の俳優さんはえらいかっこいいし、すごい成果を出す部下ポジション(に勝手にした)の俳優さんはやっぱりデキそうだし、事後ですら役柄イメージの厚みが増した気がする。
國嶌さんの芝居を見ながら、映像になったらどう見えるか、というのをイメージできたのも大きかった。
こぼれ話
撮影当日、20分ぐらい前に現場ビルに到着してしまい、あんまり早すぎて入っても先方の迷惑になるかも、、、と思ってエレベーターホールで準備運動をしていた。
正直、あやしかったと思う。
行き交う人、全員に「おはようございます」と声をかけ、怪しくなさを演出していた。
あやしかったと思う。
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