活動メモ:2020年4月~6月

Jun 18, 2020

なんだかんだと、前回更新から2か月以上経ってしまった。 コロナの影響もあり、生活様式が一変した。 在宅勤務、保育園も登園不可となったため、買い物以外はずっと家にいるという生活が2か月以上続いている。

とくに、保育園に子供が行けないというのは大きかった。 妻も在宅勤務。日中子供が何かを訴えたら、どちらかが手を止めて対応しなければならない。 幸い、勤務先は「今は有事であり、平時と同じことができると思わないように」という考えだったので、私がそこまで追いつめられることはなかったものの、やはり生活における家事・育児の割合は増えた。通勤がなくなったとはいえ、勤務は発生するし、気晴らしもロクにできない。 子供との時間と睡眠時間が増えたという、とても喜ばしいことがあった一方、このブログを2か月以上放置するということになってしまった。

ブログは投稿する義務があるわけではないが、何か寂しい。 前の投稿にもあったように公演が延期となり、演劇教育の事業もそもそも「人に会ってはいけない」という制約があり、さあどうしよう、もしかしたらしばらく全く演劇関連の事業はできないかもしれない、と思っていた。 そうでもなかった。いくつかあった。あったのに記録が残せていないのは悲しい。 いつも、喫茶店や電車でブログを書いていたので、環境が変わるとできないものだな。早朝に起きても、とにかく運動不足の解消に充ててしまった。

せっかく時間が取れるので投稿。 一件ずつ詳しくやりたいところだが、演劇関連の活動をとにかく残してみます。

ダイジェスト

日程 カテゴリ タイトル
4/9 オンラインインプロWS ショーンWS
4/18 オンラインインプロショー あつまれ!ポンドポーチ
「コードネーム」
4/30 オンラインインプロWS ゲールWS
5/10 オンラインインプロショー あつまれ!ポンドポーチ「マイクロフォン誘拐事件」「キュウリ泥棒を捕まえろ」
5/31 演劇教育 第一回演劇教育ナレッジフォーラム
6月 オンライン収録 すいよう餃子

インプロオンラインワークショップ受講

ショーン・キンリーさんとゲール・ソーン・フェリーさんのオンラインワークショップを受けた。

ショーンWS(2020/4/9)

オンラインでインプロのワークショップを受ける、というのは、本当にできるのか? と思っていた。タイムラグがあるため、リアクションが返せず、停滞するのではないかと。

が、受講してみて、エキサイティングだった。インプロの側面は素早く反応することだけじゃないし(そもそも素早い反応、ということを疑問視している本もあったし、素早いことがいいわけではないが)、相手の状態を見るとか、相手がエキサイティングなことを持ってきてくれるのをちゃんと感じ取って受け入れるとか、自分だけで作っちゃわないようにするとか、とにかくいろんなことを思い出したワークショップだった。

メニューも、暗記しているだけ羅列する。

テクニカルウォームアップ

ZOOMでのミュート、ビデオ、ビデオOFF時のサムネイル画像の設定など、テクニカル面の設定をまずやった。

「シーン中にテクニカル面の問題が発生すると、混乱する」だそうだ。とても印象的だった。この後、オンラインイベントの司会を何度かやるのだが、「テクニカルウォームアップ」を進行に取り入れるようにした。

ウォームアップ:指の動かし方練習

見ただけでわかる、そして楽しむ心が刺激されるワークだった。

↓こういう両手をやって、左右の手の指の形を入れ替えるだけなのだが、これが意外とできず、おもしろい。

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また、こういう手もやった。

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「手を裏返す、何か支えを使ってやりやすくする、そういう発想を自分で禁じないように」という指摘。無意識に「ルールに従う」という制限を自分に課しているので、それを取り払う狙いがあったように思う。

ウォームアップ:腕の方向がかぶらないやつ

2名で行う。ZOOMでのタイムラグを利用した、トリッキーなウォームアップ。

2名で、片腕で上下左右のいずれかを指し示す。こんな感じ。

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ZOOM画面上で、二人の腕の方向が重ならないよう、「3,2,1」で同時に指し示す。重なったら、修正する。

ここで、重なった時がおもしろい。タイムラグがあるため、修正した先がまた同じ方向だった場合、少し遅れて伝わる。これがエキサイティング。

特に重要な指摘はなかったように思うが、「ふたりで何かをやる」前提となる心理的安全性が上がったように思う。「この人となら、この場なら楽しい」と思えた。

モノローグリレー

モノローグをする。目が泳いだり、言いよどんだりすると、すかさずほかの人が続きを話す。

これがとても楽しい。もう一回やりたい、もう一回やりたい、と思えた。なんだこれは。何が楽しかったんだ。大して突飛な話が出たわけでも、ウマいオチがあったわけでもなくて、そうか、これが、遊びあっているという感覚か。

ルールに従って進んでいくというよりも、開拓していく感じ。これは、本当にインプロしてて、演劇してて楽しい瞬間。

「You have to be brave」という言葉が印象的だった。とにかく続ける、という意識も必要だが、それで自分がコントロール可能な話を続けていてもおもしろくない。とはいえ、続けられなくてもいいや、と適当に話すのも何か違う。もっとも観客を惹きつけるのは本気。本気であれば、うまくいこうが失敗しようが、どちらにしろエンターテインメントになる。 鍛え上げられた美か、今ここで起こる一瞬の輝きか。どちらもあっていい。
日頃の行いと、本番との違いと言えるかもしれない。

エレベーター

エレベーターで2人になる。そして、つまらなかったと感じた側がエレベーターから去る(ビデオをOFFにする)というルール。ここが個人的にうまくいかなかった。相手の反応と関係なく、勝手に作っていった感がある。相手の些細な変化に影響されるか、相手にもっと大きな影響を与えるような芝居をするべきだったなと今になって反省。

サイキック

パーティーゲームでも使えそうだった。

全員ビデオONで、「この中に、今朝うどんを食った人がいる」とサイキッカーが宣言。当てはまらない人はビデオOFFにする。これで、1名だけが当てはまるものを言えたら「You are a psychic!」とたたえられる。複数名が当てはまると、絞り込み質問ができる。そして、ゼロになってしまうと「You are not a psychic!」と言われる。

アイアムアツリー

2名ずつ連鎖して行う。1名が木をやると、次の人が小鳥になる。小鳥が残って、その次の人が小鳥に関連したものになる。

ショーンから指摘があったのは、「今までの流れを追いすぎない、前の流れに戻らない」こと。というか、本質は「今出されたものに反応しろ」だと思う。

ワーク中は、前の人や、だいぶ前にやったことに立ち戻る瞬間があった。「今、ここ」に反応することを求められた。

実際にシーンをやるときは、今までの流れを頭に入れておくと、あっと驚くオファーも出せたりする(そしてそれをうらやましくいつも思っている)。が、今回はとにかく「今、ここ」だった。

受講してみて

楽しむ力、というのは受信力と発信力の素となると同時に、受信・発信するからこそ楽しめるという、なんだか禅問答のような気分だ。

楽しいから楽しむ、というのはもちろんアリだが、楽しむための努力(というと表現がおかしい)をわずかにでも持っておいて、先回りの心配をやめ、その場を楽しめれば、楽しむことができる。

これが、より高いレベルで行えると、見世物として成り立つのだと思う。

ゲールWS(2020/4/30)

こちらはメモが残っていない、、、

宮崎駿にヒントを得たインプロの講座だった。

宮崎アニメをサンプルとして、情景やふとした仕草から起こるリアリティがあると、シーン作りが豊かになるという趣旨だったように思う。 情景描写や、キャラクターのふとした仕草を描写するワークを行った。 どこにどういう色が、というのも有効だし、その情景を見て得た感想を端的に表すのも有効だと思った。「誰も見つけられないであろう秘湯を、湖の対岸から見ているさま」とか。

訓練をつまみ食いしているような状態だが、反復練習を何か持っておいた方がよいなと思った。あれもこれもできるわけではないし、反復内容が年単位でなくてもいいから、何かを。情景描写や情景を頭に焼き付ける能力をもっと上げたい。

身体が基本、ということでヨガを毎日やってはいるが(それでも腰痛を治すまでに追い付かないが)、表現の訓練を。

インプロオンラインショー出演

Platformさんに呼んでいただいて、出番を二ついただいた。
いずれも「あつまれ!ポンドポーチ」という企画。

コードネーム

「コードネーム」というボードゲームで遊ぶ様を配信するショー。

【ボードゲーム紹介】『コードネーム(Codenames)』のルール&レビュー

一発ドーンという奇跡が起こった。こんなことあるか。
ヒントとなる単語に「夜」が入っていたのに、「夜」を選んだら一発で相手側カードだった。
全員爆笑。これが笑える失敗というものか。感動したわ。

とても楽しくプレイできた。
在宅勤務に切り替わってしばらく経っていて、虹の素の公演延期も決まり、かなり疲弊していた時期なので、この機会をもらえて本当にありがたかった。

「マイクロフォン誘拐事件」「キュウリ泥棒を捕まえろ!」

「その探偵の名、」の世界観を使ったインプロショー。

ハウサムとグルケル(バルドルに似た人)を演じた。
キャラクターを掘り起こして演じるのは楽しかった。
楽しく演じられた一方、もうちょっと踏み込んだ芝居をしたかった。
キャラとしてそこに居るというレベルをもう一段深めて、なんでそこに居て、なにがしたいのかという強い動機があれば、さらに興味深いものになったと思う。
共演者たちを見ていて、いやそう、それがやりたかった、という感覚。

いずれにせよ、ショーの本番が演じられたのは本当にうれしかった。

第一回演劇教育ナレッジフォーラム

演劇を教育に活用し、「人間力」を向上させたいという想いを持った人たちが世話人となり開催するフォーラム。 ありがたくも、そのうちの一人として参画させていただいた。

「人間力」が何を表すか、世話人同士でもちょっとずつ違う。大枠は同じだし、こだわりも共感できるけど、どこか違う。
それでいいかなと思う。

このフォーラム、というか筆頭世話人(と勝手に呼ぶが)のArt−Loving代表まんぼさんは「ゆるやかなつながり」を重視している。
演劇教育の実践家たちは、それぞれの手法にこだわりを持っていて、お互いを認めない、なんてことも起こり得る。
それもあってよいが、なるべくなら連携して業界全体を盛り上げていきたい、という趣旨。

毎週末、深夜まで打ち合わせした。それでも時間が足りない。語りたいことは尽きない。
そういう団体に参加できているのはありがたいことだt思う。

当日は満員御礼。私はファシリテーターとして進行役を担った。
入念な下準備と、当日の臨機応変さを全員一丸でやれたと思った。
人とオフラインで接触しづらくなったことで起こる、演劇教育を実践する上での不都合を、浮き彫りにすることができた。

この活動に参画できていることを、本当にありがたく思います。

すいよう餃子

オンラインでネタ合わせ、稽古、撮影した。
もともと、虹の素で共演予定(稽古はしたが本番は延期)だったが、稽古後に飲んでいて「M-1いっしょに出ようぜ」と話していた。
その後コロナ騒ぎになり、オンラインでできることを考え、台本をコントから短編芝居に変えた。
勝手が分からない中、光る瞬間が見える芝居ができたのは、本当にうれしく思う。

飲みの席の社交辞令じゃなく、本当に付き合ってくれて、私の台本を作品として世に送り出してくださった藤沼さん(しょーちゃん)に本当に感謝。

オンラインで、かつ自室ということで集中の仕方が違った。
その状況すらも表現の一部としやすい台本にできたと思っている。


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