「シュウマツの予定」終演
May 7, 2019
終演した。
公演全体を振り返ろう。
総括
他者評価をだいぶ気にしなくなった。
いいところも悪いところもあるけど、自分が満足するか、ということが主軸になってきた。
劇団だるい・正直者達でも自分が満足する作品かどうかを気にはしているが、「ウケるかどうか」「笑えるかどうか」ということに重きを置いていた。
もっとおもしろいものをやる、という思考。
今回の作品では「もっと自分がやりたい演技をする」という思考。
達成できたかというと、できたところもできなかったところもあるが、自分のやりたい方向には近づいている。
#シュウマツの予定
— 中野直重/ヤーゼ (@ya_ze_) 2019年4月13日
この芝居の本番で到達したい理想状態。
劇場に入って、特に気負いもなくコンディション整えて、静かな気持ちで登場して、ただそのままで居て、お客さまにびっくりと感動をなぜか提供し、平坦から少し上ぐらいの気持ちで打ち上げて、幸せな気分で帰る。
見栄を削りたいのだ。
この心理状態に近いところにはいたのだが、そうするとパフォーマーとしての意識が落ちてしまうこともあった。
まだまだ、どっしり構えるだけの経験も技量もないのだろう。
目指す方向としては悪くないし、おかげで初日のようないい即興状態を作れたので、技量は上がったと判断する!
初日から第五ステージ
過去ブログにまとめた。
最終(第六)ステージ(5/6 夜回)
あらすじ
ミュージカル2回目。
女は彼氏(私)とのデートの待ち合わせ場所に行くが、携帯電話を落としてしまう。
探していると、その様子を見ていた男が携帯電話を渡してくれる。拾ってくれていたらしい。
すぐに女は携帯で彼氏に電話するが、彼氏は仕事で行けない、と話す。
人類が消えてしまうかもしれない中、いっしょにいようと女は主張するが、彼氏は電話を切ってしまう。
女は、電話を拾ってくれた男に悩みを話す。
男は、その彼氏は本当に女のことを好きではないのでは、と指摘する。いっしょに居たいと思えないのは好きとはいえない、と。
二人は、女の行きつけの喫茶店に行く。
女は店主の老婆に事情を話し、お茶を楽しむ。
男と女はいい雰囲気になる。そこに彼氏が登場する。
彼氏は金にものを言わせ、シェルターを整備したのでそこに入ろうと言う。
仕事だったのではないのか、と言われるが、女を不安にさせたくないから黙っていたという。
店主の老婆から、「自分が助かりたいだけじゃないのか」と指摘され、図星ではあるが「自分が助かって初めて他人を助けられる」と彼氏は開き直る。
携帯電話を拾った男は、やはりこの彼氏に愛はないと指摘し、女と去って行く。
できたこと、課題
自分のキャラクターを一貫性を持って作り上げられた。
ミサイルが飛んでくるときも、地震の時も、不安は強く感じているが、動じないのがかっこいいと思っている。
人類が消えるという予言でも動じてはならない、と思っているが、さすがに不安になり、しかしそれを彼女に悟られると格好悪いという人間を作り上げた。
・・・という人間である、ということを共演者に伝えられなかったことが課題。
仕事って言ってたのになんで別の用事になってる? という混乱を共演者に与えてしまった。
共演者に響いてないな、というのは感じ取った。しかしそれが自分のアイデアが悪いのか、単に伝わらなかったのか、というのが判然としなかった。そこに敏感になれれば説明ができたかもしれない。
とはいえ、自分の歌を歌い上げられたのは良かった。自分の性格をバッチリ歌い上げた。
そして、老婆に詰め寄られたとき、左頬をひたすらこすり続けるというイライラしたアクションを出せた。
あの仕草は、演出経由では起こりづらい。役者の体の中から起こった、芸術的な表現であった。
さらに「不安にさせてどーすんですか!」と苦し紛れかつ魂からの叫びを出せたのはよかった。
けっこうな迷惑をかけた割には、自己評価は高い。
これから
仕事の都合で出張が多くなる。
家庭での時間も使いたい。料理したいし旅行いきたい。
いつ、最後の芝居になるとも知れないが、おそらく今回が最後ではない。
昔の日記を読み返していたら21歳のときから「これが最後の出演」などと言っている。
17年も経ってしまった。
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