なぜこんなにもよい芝居をするのか

May 3, 2019

いままで自分が出た芝居、関わった芝居、いい芝居ばかりしてきたように思う。
自分が関わるからにはよいものにしようと思ってきたというのもあるが、劇団としておもしろい要素がそれぞれにある気がする。
ざっと振り返ってみよう。参加順。

あと、出演履歴をHistoryページに追加しました。
抜けているものもあるので、随時追加していきます。

劇団だるい

後述する「正直者達」との共通点でもあるが、効率と新規性。
主体がオフィスワーク系の会社員たちなので、オフィス系のスキルが高い。
なので指示連絡、情報整理、優先順位づけなどが得意だし、共有も早い。
稽古時間は、学生の頃と比較すると圧倒的に少ない。効率化しないと幕があかない。
そして、自分たちがどこかで観たようなものは基本的にやらない。新しくてワクワクするものに絞る。
なんだか笑いが取れそう、ということでいくつも書いていくけど、だいたい「これほんとにやりたい?」というチェックが入り、消えていくことになる。
絞り込まれた、その時点でもっとも表現したいことが、コントになる。

劇団だるいはポートフォリオを組むのがうまい。
短編、コントが主体なので、どう組み合わせると最大の効果が出てもっとも笑えるか、をよく考える。(「構成会議」と呼んでいた)

あとは、幸せな結末を、明日からがんばっていこう、みたいな感じを大切にしている。

正直者達

うってかわってこちらは「後味の悪さ」。
スカッとして帰らせることはしない。
主宰佐溝の「おもしろいことをやろう」という思いと、ひねくれたというか妬み嫉みというか、そんなものがミックスされて気持ちが悪いものができあがっていく。
だからこそ深みのあるおもしろさが生まれるんだと思う。

劇団だるい、正直者達、後述のダブルデックはすべて学生団体からの成長。
ホーム感があるし、お互いの特色や歴史をよくわかっているので、コミュニケーションコストが低い。
阿吽の呼吸、みたいなものが起こりやすい。

ダブルデック

1度だけ出演したことがあるが、これは体力勝負。
とにかく動く。
あまりにも過酷な動作を要求され、毎回立ちくらみをシーン中に起こすために、演出の変更をお願いしてしまうという悲しいことをしてしまった。
動くから、「演じる」より先に「動き」「ショー」みたいな要素が大きくなる。
なので、観ててスカッとする。

笑いのセンスも親しみやすいものが多く、置いてけぼりにされることは、、、あるけど、演者が楽しそうにやっているのでたとえ置いてけぼりにされても微笑ましくなる。

あとは主宰の牽引力。
なんでかわからないが、ついていきたくなる、こちらに圧のない覇王色みたいなものがある。

Platform

そしていままさに本番中のPlatform。
即興技術がまっさきに思い浮かぶ。
年がら年中即興の稽古・本番をやっている人たちなので、技術力がむちゃくちゃ高い。

そして、チームビルディング能力。
落ち込むこともあるが、それを個人の問題として片付けず、全員で聞き、薄め、あるいは解決し、先に進む。
このチームビルディング能力がお互いの信頼感を生み出し、いい状態での稽古・本番を迎えられるようにしている。

実際、雰囲気が悪くなったときの対処がすごい。
うるせえ黙れお前のせいだろ、とはならない。
なので、調子が悪いことを安心して共有できる。共有すると薄まって楽になる。
ナアナアになりやすくなるかもしれないが、自発的なエネルギーを最大限に利用できる雰囲気になる。

だから心地よく続けられるのだと思う。

そして次は、、、

何かしら、団体をうまくいかせるためのテクニックはあるんだろう。
テクニックと、思いと、そのあたりを大切に。