終演しました:さよならフラドール

Jan 29, 2024

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終演しました。

役に立ったと思うし、いい芝居もいい演技もできたと思うし、楽しんでもらえたと思うし。そう、こういうことがやりたかったんだ、という公演でした。

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まずは、共演者を鼓舞し続け、自身もトライして、かつ、具体的なゲーム・エクササイズを提案してそれが効果的だったのがよかった。こういうことができるようになったんだ、と思った。効果のムラはあったと思うけど、少しでもチームのエネルギーを上げていくことは常にやれたと思う。

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いい芝居、いい演技もできて楽しんでもらえたと思う。お客様が楽しんでいるのは舞台上からも分かったし、直接「達者でした」「すごかった」「泣いちゃった」などの言葉をいただいた。ちゃんと届いてるし、心が動いたんだなあと思ってうれしくなった。舞台上での私の演技も、ムラはあったけど、ちゃんと共演者のエネルギーを受け取って、反応して、相手も反応して、そういうライブを舞台上でできたのは良かった。特に、毎回ぜんぜん違うアクションになる、明咲子が家に訪ねてくるところは、その場での振れ幅がすごくて、「生きてる」と思った。

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演出の意図通りにやれなかったところもあると思うけど、今まで自分が不得意でやってこなかったところを、少しでもできるようになったのかなと。パワーを出すのは得意だけど、繊細なところで豊かさを出すことに集中して取り組めたのは良かった。結果、道半ばではあったけれども、確実に自分の演技の幅は広がったと思う。

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チームのみんなが本当に温かかった。お互いの芝居を、楽しみながら見ている。そして自分のシーンもそれを受け取って繋げていく。嬉しかったのは、「毎回、亮二と明咲子のところで泣いてしまう」と言われたこと。そんなに集中してもらえて、そんなに受け取ってもらえて、なんて幸せな空間だろうか。

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また、役者としての、舞台裏での振る舞いも認めてもらえた。他の人の動きを見て、邪魔にならないように逃げたり、補助が必要なところは手を出したり、その判断が適切だった、と評価してもらった。当たり前と言えば当たり前のことなんだろうけど、ちゃんと見てくれて、評価してもらえるのは本当にありがたかった。

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反省点はいくらでもあるけど、言い出すとキリがないので、2つだけ。底力と、敬意。

まずは、底力。

ケガなく、ギックリ腰もなく、体調不良での稽古欠席もなく、走り切れた。よろしい。ただ、最後の最後で、頭が真っ白になって、何も考えられなくなるほどに消耗したのは改善の余地がある。最寄り駅の改札をどうやって通って帰ればいいか分からなくなった。家で、蛍光灯をどうやって消せばいいか分からなくなった。これではいけない。単純に危ない。稽古場や劇場ではみんなに助けてもらえたので結果オーライではあるが、ちょっと弱くないか。弱さをさらけ出すことができるかどうかというところとは別の次元で、もうちょい強くなれただろう、と思った。運よく結果オーライだけど。ヨガ続けます。筋トレちょっとでも増やします。

そして、敬意。

自分は演劇経験が比較的長いし、持っている技術も比較的珍しいものだったから、重宝された。それはよい。だが、重宝されることを当然のように思っていなかったか。6か月の稽古期間のうち、1/3ほどしか居なかった人間の振る舞いか。ちゃんと周りを、共演者の様子を見ていたか。自分が重宝されることと、周りを幸せにすることのどちらを選んだのか。ちょっとそのあたりが足りないんじゃないかと思った。これはどう改善したらいいかよく分かりませんが、他人に興味を持つことを、演劇を通して鍛えて来れたと思っているので、その延長だなと思う。ちゃんと見て、ちゃんと聞いて、おもしろがって、気持ちと体が動いて。これを繰り返していくしかないと思う。

そんな反省点の思い浮かぶ私を、あたたかく迎え入れてくれて、いいチームに居たんだなあとしみじみ思います。

がんばって生きよう、と心を動かされたお客様もいらっしゃるそうです。私も、この公演から影響を受けました。できたことを誇り、居られたことを喜び、次のために休んで、行動しよう。

観ていただいた方、応援していただいた方、チームの皆様、誠にありがとうございました。幸せでした。

平山亮二役 中野直重

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