受講しました:パティワークショップ第二期四回目
Nov 16, 2020
4回目受講。パティ・スタイルズ(Patti Stiles)のWS。
そうか、TiltはPlatformの延長かもしれないのだ。
自分でもレベル低いなと思うようなところでつまづいているように思い、悲しくもなるが、その体験を自分のものにしていることが向上のプロセスなはずだ。毎回うまくいくわけはなく、うまくいっていると鍛えられているかどうかよくわからない。だからといって悪いわけでもない。東洋医学の操体法(で間違ってたらすいません)でも、うまくいってる方を重視して動かすことによってうまくいってない方にもいい影響を与えるという考えがあるらしい。まあ、どっちもどっちである。痛みを感じることが目的じゃなく、いい芝居をすることが目的であり、そのプロセスを体験する、ああもういいや、とにかくポジティブに考えていこう。
「ワークの後、毎回、記事書いてるんですか」と少し驚きをもって言われて、それだけでなんだか報われる思いだ。ほぼ自分のために書いている記事だが、他人に驚きと、内容について実利を与えることができていればそれはうれしいことだ。
記事を書くのも、まあまあ時間とエネルギーが要る。それでも、ここでそれをやっておかないと、なんだかよくわからないままに日々が過ぎていく(まあそれもいいのだが)。
そして、結局はCuriousであれ、ということ。Curiousの真似事でもいいから、日々、やっていく。ラベリングなしの観察ならどこでもできるし、ラベリングなしの思考(というかモードの浮き沈み)なんかは寝る前のリラックスにもいいかもしれない。
メニューと振り返り
導入
いつも通り、身の回りの人、先住民に敬意を表すところから始まる。
毎回言ってる、トレス諸島、ルアン、クーランネーションというのはこれのことかもしれない。
Wikipedia : Kulin nation 、 Wikipedia : クリン人
Superhero
前回もやった、スーパーヒーローから。
ゆっことやった山火事→雨雲→洪水→穴掘り→地底人困る→家建てる→地底人繁栄、地上人迫害→洪水の映像見せる、、、などなどが楽しかった。
ノイさんとやった六法全書のくだりも楽しかった。総じて、得意な部類に入るのかもしれない。やりやすい。
ただ、問題がワンパターンになる(宇宙戦争、殺人)という意見があって、それはそうだなと思った。これに対するパティのコメントのいくつかは以下の通り。
- パターンを崩す、というのは有効。例:モンスターが出てきたら殺す→モンスターと仲良くする
- 新しいことに探検していってください。
- Superheroだけでなく、Sidekicksの持っていきかたも重要
- インプロにおいて、問題を作るときに、脳はConflict/Death/Fightingなどを考える傾向にある。これをPersonalなものにするのは有効。
- Think how do you tilt the partner. What we have でchange せよ。Outsideではなく、How do you use we have?
Tilt exercise(同じシーンで3回やってみる)
着目課題
前回と同様、TiltはPlatform、Relationshipをベースとしたものであるべきという点。
また、Tiltのために死をもってきてしまうが、死やそれに類する危険以外にもTiltはできる。
例:子どもに絵本を読むというシチュエーション
子ども:この怪物は僕を食べちゃうの? → 死の危険が近いTilt
子ども:なぜパパが絵本に描かれてるの? → 直接、死とはつながらないが絵本の中に入るというTilt
手順
二人組で行う。
- なんでもないやりとりを数回行う。
- どちらかがTiltするようにふるまう。
- リアクションし、少しその先を演じる
- これを3回繰り返し(なんでもないやりとりは同じでよい)、Tiltする側を交代する
ポイント
- Tryして間違う。これがトレーニングになる
- Tiltされた側の反応も大切に
- Do not worry about good or bad. Just try.
やってみてどうだったか
Tiltしようとするとキャラが濃くなる、同じキャラでやってくれたほうが影響を受けやすい、との共演者うつみくんからのフィードバック。
たしかに、Tiltしなきゃと思うと、今までの流れ無視で何か問題を起こしてしまう。
引っ越しを手伝ってくれる弟という役割をうつみくんがやってくれたが、その「引っ越しを手伝ってくれている弟」に着目することによって、受験当日に手伝いに来てしまったというシーンにすることができ、これはまだマシなものを作れたかなと思った。
こう、まあ、Curiousであればいいとは思うのだが、そんなにCuriousでもない自分がCuriousであるためにはけっこうなパワーが要って、そうすると周りが見えなくなるという悲しい状態になる。だから、Curiousでいられる状態を鍛えるしかない。常にスーパーサイヤ人でいるように。
振り返り
振り返りにて、パティがコメントをくれた。
- Tiltされた側が反応しなければ、Tiltは死ぬ。Normal Reactionではなく、Big ReactionにしてJustifyingを楽しむといい。
Tilt exercise(観客からのTilt期待にこたえる)
着目課題
観客がTiltしてほしいところでTilt行う。Platformで起きたことすべてがTiltの対象になる。
例:子どもに絵本を読むシーンで子どもに「この本はどう?」と言った瞬間に観客が手を挙げる。
- 子ども「本って、ママが死ぬときにくれた本?」→ 本に対するTilt
- 子ども「どうしてパパは週に一回だけ会いに来るの?」→関係性に対するTilt
- 子ども「どうして部屋にいるの? あなたは誰?」→ 状況に対するTilt
手順
四人組で行う。
- 2名のプレイヤー、2名の観客に分ける。
- プレイヤーが何も起こらないシーンを演じる。
- 観客は、ZOOMの「手を挙げる」機能を使って、何かが起こってほしいときにサインを送る
- プレイヤーはそれを見て、いずれか一方がTiltをする
- プレイヤーはシーンを続ける。観客はまた何かが起こってほしいと感じたらサインを送る
ポイント
- 観客が手を挙げた瞬間は、Opportunity of jumpであり、何かをDiscoverするときである。
やってみてどうだったか
ケイタさんとやった、高校生男子ふたりのシーンは、やってて本気になれた。Tiltとしてどうだったか、というのはケイタさん任せだった気はするが、まともに影響を受けて反応できた。
観客が手を挙げたときにすぐさまTiltができたかというとそうでもない。ここがトレーニング対象のところだなと思った。
振り返り
次のような意見が出た。
- 同じタイミングで観客が手を挙げる傾向にあるのがおもしろい。
- パティ:演じている側のリアリティと観てる側のリアリティは別。同時というのは興味深い。
- ベースができてないときはJumpしやすい。シーンが進むと、そこに落ち着きたくなるので2回目、3回目のJumpがしづらい。
- パティ:話によって、小さいJump、大きいJumpが求められることがある。どんなJumpもできるようにしておきたい。
ここで自分としては、すぐさまTiltに向かうことができなくて、いくつかダイアログをやってTiltできそうな機会を待つということをやった。それはそれでやりやすかったのだが、パティからは「失敗を恐れているからだ」と指摘された。Tiltしてみて後からJustifyすればいいのに、Justifyしやすそうな場所を探しているのだ、と。まったくその通り。そして、Curiousであれとまた言われた。これもまったくその通りで、Curiousであればその情報を使ってすぐさまTiltを起こせるが、そうでなければそこからTiltのためのPlatformづくり・探しから始めなければならない。
受講してみて
受講生同士の振り返り会で、ひろきゅんが「TiltはPlatformの延長かもしれない」という主旨のことを話した。パティの以下の発言に対してである。
子ども「本って、ママが死ぬときにくれた本?」→ 本に対するTilt
これは本の説明をしているだけで相手へのTiltになっているのか、という疑問からの発言だ。これは自分にとって本当にありがたい考えだ。自分はTiltしようとすると、何かを起こさないとと思ってしまい、Platformを無視する傾向にある。今あることに目を向けろとさんざん言われているが、TiltとPlatformが地続きであるという考えがあれば、PlatformをベースにしたJumpができそうな気がする。
今日もいい日であった。
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