体験談:パーソナルトレーニング

Oct 13, 2020

パーソナルトレーニングを3か月受けました。高かったけど非常によかった。

体験談を残しておきます。

要約すると次の3点。

  • 役者としての身体を向上させたかった。
  • なので、探してやってみた。高かった。でも受けてよかった。
  • 筋肉という結果というより、筋肉をつけるための習慣が身についた。

以下、詳しく書きます。

動機

受けようとした動機はいくつかある。

  • 自粛期間中の運動不足
  • ぎっくり腰を2回経験(稽古中、本番中)
  • 体力の限界で芝居をもう一歩すばらしくすることができなかった経験が少なくとも3回
  • 妻のすすめ

これらがぜんぶあって、はじめて受けに行くことができた。

舞台に立っていて、体力や筋力の限界で表現にブレーキがかかるというのは非常に悔しい。もちろん、人間力と呼ばれるものの不足で表現がヘボくなるのも悔しいが、肉体力でブレーキがかかると、また格別な悔しさがある。もうちょっとがんばればよくなる、そのプロセスまで見えているのに、体力がなくて着手できないっていうのは、気が狂いそうになる。芝居はもうできない、と思う。でも、芝居ができなくなるのは嫌だしヤバい。だとすれば、鍛えるしかない。

しかし、体を鍛えようとしてケガしてさらに運動不足になるというのは避けたかったし、「体の動かし方を専門家に教えてもらうといいんじゃないか」という妻の提案もあった。

まずはホームページで情報収集。いくつか比較検討して、実際に2つ、見学に行った。近所の個人経営っぽいところと24/7ワークアウトという大手。トレーナーとの相性をみて、24/7ワークアウトに決定。個人経営っぽいところの方が安かったんだが。(会社の福利厚生プランを使えば、24/7ワークアウトの方が安かった。それに気づかなった、、、)

データと感想

高額である。3か月、プロテインやらBCAAやら含めて、40万円以上を支払った(!!)

しかし、あまり後悔はしていないし、むしろやってよかったという感想。

やってみた数値的記録はこんな感じ。

日付 体重 体脂肪率 内臓
脂肪
BMI 水分量 筋肉量差分
(7/9基準)
2020/7/9 63.2 15.30% 6.0 20.6 55.8 0.0
2020/7/14 63.4 15.00% 6.0 20.7 57.1 0.4
2020/8/4 63.9 16.40% 6.5 20.9 55.9 -0.1
2020/8/11 63.8 14.90% 6.5 20.9 58.2 0.8
2020/8/13 64.4 14.80% 6.5 21 57.8 1.3
2020/8/18 63.9 15.00% 6.5 20.9 57.9 0.8
2020/8/20 65.4 15.60% 7.0 21.5 56.7 1.7
2020/8/24 63.8 14.30% 6.0 20.8 56.7 1.1
2020/8/27 64.6 15.30% 6.8 21.1 57.8 1.2
2020/9/1 64.1 15.50% 6.5 20.9 56.7 0.6
2020/9/3 64.1 14.00% 6.0 20.9 58.0 1.6
2020/9/8 63.8 14.50% 6.0 20.7 56.9 1.0
2020/9/10 63.9 14.90% 6.5 20.9 57.6 0.8
2020/9/15 64.1 15.20% 6.5 20.9 56.8 0.8
2020/9/17 64.3 15.20% 6.8 20.9 56.8 1.0
2020/9/22 65.0 16.00% 7.0 21.2 57.0 1.1
2020/10/6 63.4 16.00% 6.5 20.7 55.8 -0.3

ラストでえらい悲しいことになっている。

筋肉量の差分をグラフ化してみる。

IMG

連続のトレーニングがいったん区切りとなり、期間が空いたとたんにこれだ。

トレーニングは気を緩めるとすごく悲しいことになるということがわかった。

ただ、筋肉量が2か月で1kg増えたというのはすごいことらしい。

トレーニングの目的はボディメイク。見た目の強さ(腹筋が6つに割れるとか、胸がピクピク動くとか)ではなく、二度とぎっくり腰にならない筋肉をくれ、というお願いをした。

といっても、この筋肉を鍛えればオッケーというものはなくて、とにかく全身の筋力アップと柔軟性が必要ということだった。

筋力アップするには、担当トレーナーの一人(2人担当がいた)の見解では、

  • トレーニング4割
  • 食事4割
  • 睡眠2割

という感覚らしい。ということでトレーニングだけでなく、食事指導もしてくれる。睡眠指導は、、、とくになかったけど、風呂とかストレッチとか、ああだこうだ話した。

食事指導

とにかく食べたものの写真を撮ってくるように指導された。普段通りの食事をして、写真を撮った。そんなに間食もしないし、甘いものを大量に食べるわけでもなし、野菜も取っているし、食事に問題はないんじゃないの? と思っていたが、けっこう指導された。

  • 「タンパク質たりません。あと20g/日」
  • 「カロリー足りません。あと200kcal」
  • 「脂質が多すぎ。揚げ物やラーメン、チャーハンなどが連続している」

ダイエット目的ではないとしても、体脂肪率をあまり上げずに増量(筋力アップ)するには、脂質は控えめにすべきということだった。

そこからの意識変化はすごくあった。

  • 豆腐、温泉卵、サラダチキンを常備。タンパク質が足りそうにない時は投入。
  • 揚げ物、ラーメン、チャーハンの類は多くとも2日に1回。
  • ガストでの注文が、ミックスグリル→チキンサラダ&豆サラダ→さらにドレッシング減量

体の声を聞こう、と思って、無理な大盛は避けてきたが、じゃあ何を食べるべきかという指針は別になかった。指針を与えてもらった気分。

トレーニング

スクワット、ベンチプレス、ダンベルフライを多くやった。

ほかにもシーテッドロウ、サイドレイズ、ラットプルダウン、ヒップスラストなども。

どこの筋肉にどれぐらいの負荷をかけると限界なのか、負荷をかけるための正しいフォームとはどういうものかを知れたのが大きい。

いままでフィットネスジムに行っても、ウエイト系はまったく触らなかった。やり方がわからなかったから。ひたすらヨガとかやってた。しかし、トレーニングを3か月やった後は、ジムが楽しくなった。

「おっ、20kgが15回できるようになったぞ」

「なんだ、このマシンはクセがあるな。じゃあこうやって力を入れようかな」

という、トレーニングひとつでも攻略法の開発のような楽しさを得ることができるようになった。

スパに3時間居るよりも、ジムに3時間居たほうが満足度が高くなったことには自分でびっくりした。

芝居に向けて

筋肉がつくと実際に舞台上でパワフルな表現ができる、というのはもちろんそうだろう。

ただ、自分の場合は多忙な公演期間において、身体のケアばかりに時間をかけていられないため、その時間を少し節約できるというのが大きい。いい芝居を作る準備の時間が増えるのだ。

ぎっくり腰になんてなってしまっては、稽古にも行けないし、本番に穴をあけるなんていうおそろしいことになる。そうでなくても、身体の不調によって休息は必要になるが、それが長すぎると困る。だからといってその時点から鍛え始めても、その公演には間に合わない。その後の公演には間に合うのだが、鍛え始めるというコストを払えない。そもそも時間的にもエネルギー的にも公演期間は借金生活。返済には自分の場合、1か月以上かかる。(本公演の翌日に別のショーをしてるなんてひともたくさんいるので、すげぇなあと思う)

公演期間には、やることがいろいろある。

  • 稽古場に行って、稽古して、帰ってくる
  • 稽古のための準備をする
  • 稽古の後に座組で話す(飲みに行ったりもする)
  • 稽古を振り返って課題を確認し、対策をする
  • 稽古で感じたことをSNSなどで発信する
  • 宣伝する。個人向け営業をかける。(これがかなりコストが高い。1人10分として1000人営業すると10000分。166時間程度。)

仕事に行く、生活する、だけで時間の大半を使ってしまう中、これだけのこと(上記ですべてを網羅できていないし)をしないといけない。仕事や生活のコストは上がる一方。そのうえ、睡眠や精神統一のための空白時間、ストレス対策など、もはや1日24時間じゃとても足りない。

そこで、前もって体を鍛えておくことによって、公演期間に生み出せるものの品質が変わる。時間が使えるから。体のメンテに必要な時間を節約できるし、体力を使い果たして呆とする時間を減らして、活動する時間を増やすことができる。

きっと、ここで払った40万円と3か月、そしてトレーニングでの苦労は、次回公演のクオリティを上げてくれると思う。


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