受講しました:みくゼミ第3期Bクラス2日目
Jul 7, 2019
受講してきました。Bクラス。
6回コースの第2回。
感想を書き留めておく。
感想
今日もインプロのテクニック的なことを学んだ。
住吉さんの教え方で特に印象に残っているのは2点。
- 受講生同士に考えさせる
- 講師から受講者へ知識の伝達はするが、アウトプットは受講者同士で行う。
- 成功体験で終わらせる
- 必ずしもそうではないが、なるべくこのようにしている。やってよかった、何かを達成した、という感覚を残して終わらせるようにしている。そういえば動物の調教でもこうしているような、、、
前回もそうだったが、これらも自分でも意識していることではある。が、あらためて見てみると、その持って行き方が参考になる。「まなびほぐしのデザイン」で読んだF2LOモデルの話を思い出した。受講者同士の関わりによって既存の型が壊され、新しい型が生まれるという体験をした。
知識として得たものは大きく3点。
- フルレングスとは何か
- フルレングスを進めるためのポイント
- それぞれのポイントのトレーニング方法
ほぼすべて「シュウマツの予定」で学習した内容ではある。
が、公演のために学習するのとは違ってくる。
もともと誰かにインプロ技術を伝えたいがために、伝える力を伸ばすためにこの講座を受講している。
どう言えば伝わりやすいか、ソースは何か、などの観点で学習することができた。
メニューのメモ
前回での感想・この2週間はどうだったか?
プレイヤーとして、シェルブドアイデアの容量が小さいなあ、というのが悩みであったし、前回のキャンプファイアでもあんまりシーン中のことをおぼえていなくて残念な思いをした。
この2週間、アート思考について考える機会が多かった。本も読んだし動画講座も見たし、権威的な人と会うこともできた。
権威的な人と話したときに、アート思考は中野も理解し、考えを持っているという前提で話すことができた。
前回のゼミで体験したことも関係してアート思考を多面的に考えることができたのはよかったと思う。
今日終わったときにどうなっていたいか?
フルレングスとは何か、もう何も見ないでも話せるようになっていたい。
自分の考えまで持てたら最高。
という目標を立てたが、自分のこだわりポイントみたいなものまでは持てなかった。
フルレングスとは何か、というのは話せるようになった。
七夕の願い事
七夕だったので願い事をしてみましょう、という話になった。(本筋とは関係ない)
願い事は何か、それがいま叶ってないのはなぜかを考える。
特徴的だったのは、「いま叶わせないようにしているのはなぜか」を考えろと。
願う状況に対して、叶わないようにするバイアスを自分でかけているはずだ。それは何か、と。
ちょっと恥ずかしいが自分が書いた願い事を晒すと、
「ダボス会議に出てパネラーやりたい。アートと国家の成長・連帯について語りたい(インプロ技術すごいよと言いたい)」
これは、自分が本当にみんなの役に立つと思っている、しかしあまり一般にはそう思われていないことについて自分がすばらしくわかりやすい考えを示し、拍手喝采を受けたいという欲求の一例。
これを、上記の軸で考察してみる。
分類 | 叶わない理由 | 叶わせない理由 |
---|---|---|
理由 | 権威がない | おそらく忙しくなる |
理由考察1 | 知識も実績も足りない | 家族や自分の趣味にも時間を割きたい |
理由考察2 | ・本読み、受講、公演、講演の場数が足りない ・権威を大きく見せる実績の積み方をしていない | 演劇をするのにも精神的に ダメージを受けた経験が何度もある |
理由考察3 | 体力、時間の配分の演劇以外の比重が大きい | 演劇からなるべく離れることで 精神安定できた |
理由考察4 | 経済的に自分を安全にしておきたい | 精神的に自分を安全にしておきたい |
自分で考えたのでこうなったが、おそらく他人に壁打ちしてもらいながら、質問してもらいながら掘り下げるともっと急角度で自分の根源的な恐怖を言語化できる気がする。
(住吉さんは「セッション」というサービスでこういうことをやるらしい)
フルレングスとは何か
ようやく本題。フルレングスについて。 住吉さんの解釈を、まずは伝達してもらう。
フルレングスインプロとは何か。
(フルレンスインプロと表記することもある)
2017年のロサンゼルスのインプロシアターが、ドバイのインプロカンファレンスにて発表し、参加した日本人が日本に持ち帰ったもの。
このあたりっぽい。↓
http://dubaiimprofringe.org/speaker/impro-theatre/
http://dubaiimprofringe.org/session/tennessee-williams-unscripted/
1つのアイデアから30分〜90分の芝居をするものである、と。
ただ、これだといま日本に広まってるロングフォームとの違いが不明確。
というか、フルレングスも厳密にいえば、ロングフォームの一部である、と。
ロングフォームの中にハロルドとかキャンプファイアとかがあり、それと同列でフルレングスもあるということ。
ただ、日本だとロングフォームと言われて広まっているものの中にフルレングスは含まれないことを認識しつつ言葉を使う必要があるらしい。
フルレングスの特徴は、ストーリーを重視すること。
ここでまた「ストーリー」という言葉が私の印象と違うので、混乱しやすい。
桃太郎の例を使って説明していた。
おじいさんは山へ芝刈りに、おばあさんは川へ洗濯に行く。桃が流れてくる。持って帰る。割る。中から男の子がでてくる。
これはフルレングスでいうストーリーにあたらないらしい。
区別するためにこれを「プロット」とする。
この中で、おばあさんがどういう気持ちで川へ行き、桃を見てどのような感動をして、持って帰るときにどのぐらいの重さを感じ、割った時にどのような驚きをしたのか。
これがストーリー。
よく「プロット」が言語で表現されるだけのシーンがある。
即興だからこそ、「プロット」ではない「ストーリー」を大切にしたいなと思うが、フルレングスはそもそも「ストーリー」を大事にする形らしい。
フルレングスを進めるためのポイント
以下の3点を紹介された。
説明されたことに独自の解釈を混ぜてメモしておく。
- マルチタスク
- 同時に複数のことに意識を割くこと。
- プロットだけにとらわれず、ストーリーに常にいくらかの意識を割けるようにするために必要。
- ディテール
- 空想上のモノ、空間をできるだけ細かく想像し、共有すること。
- モノ、空間に疑問があると感情に集中する力が削がれる。ストーリーに集中するためにはディテールの上に乗るのがやりやすい。
- セカンドサークル
- 恐怖心から解放された状態。卑屈でもなく、支配的でもない、心からのコミュニケーションがもっとも活性化する状態。
- 卑屈な状態をファーストサークル、支配的な状態をサードサークルという。この状態にいるとストーリーを進めるためのコミュニケーションにならない。
なるほど、Make senseな感じがする。
理想論だけではなく、どうやったらストーリーに集中する状態が作れるかを考えた、論理的なポイントだと思う。
それぞれのポイントのトレーニング方法
- マルチタスク
- フォーカス回し。以下3点を同時にやる。
- 実際のボール状のものを複数人で投げ合う
- 好きな食べ物を言い合う
- 好きな色を言い合う
- 2ポーズ前のフォロー
- 二人一組でやる。
- リーダーがポーズ1(なんでもよい)をとる。
- リーダーがポーズ2(なんでもよい)をとる。
- リーダーがポーズ3(なんでもよい)をとる。同時にフォロワーがポーズ1を真似る。
- リーダーがポーズ4(なんでもよい)をとる。同時にフォロワーがポーズ2を真似る。
- ・・・以下同様。フォロワーはリーダーのポーズを常に2つ記憶しておく必要がある。
- フォーカス回し。以下3点を同時にやる。
- ディテール
- 中学生の頃のお部屋紹介
- できるだけ細かく、自分が中学生だった頃に過ごしていた部屋を紹介する。
- 中学生の頃のお部屋紹介
- セカンドサークル
- ファーストサークル、セカンドサークル、サードサークルそれぞれに囲まれた状態を体験
- ファーストサークル、セカンドサークル、サードサークルそれぞれの状態の人とシーンを体験
- セカンドサークルの状態で登場し、椅子に座る
ディテールのワーク以外は体験済みではあったが、筋トレと同じで繰り返さないと身につかない類のものだな、と思った。
再度やってみて、前回よりもクリアに考えることはできたが、さらに課題が生まれた。自分はまだまだ「できていないこと」にフォーカスするクセがある。ねえ。できていることを伸ばせばいいのにね。
記事を書いてみて
フルレングスとは何か。
説明できるようになったし、「ストーリー」と「プロット」の違いと、なぜ俺がストーリーが好きなのか、それを実現するにはどうすればいいかまでを言語化できるようになったと思う。
純粋なトレーニングのための時間が取れるサービスだな、と思った。
次回・次次回は残念ながら結婚式・会社仕事で参加できないが、10月の会ではインプロを教えることについて扱うそうだ。
自分の哲学を言語化しておいて、臨みたい。
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